死体を運ぶ運送屋のアルバイトをすることになった主人公の「砧涼介(きぬたりょうすけ)」と運び屋の「ジョー」の話し。
「ありがとうと言う言葉の意味」と「覚悟を持つことの大切さ」が分かるホラー漫画。
死体を切り刻む様子など、グロテスクな描画があるため、読みながら目を背けたくなる場面もあるが、今後どのように話しが展開されるのか?
と気になってしまい、読み進めてしまうようなマンガでした。
「スマグラーの」あらすじ
背骨と内臓という二人組の殺し屋がいるが、ヤクザの組長を殺害して、その首をヤクザに送りつけたことから、背骨と内臓が標的とされる。
背骨は内臓や仕事仲間に裏切られ、内臓に襲われて一命を取りとめるものの、ヤクザに捕まる。
その後、亡くなった組長の奥さんの依頼で、背骨を運ぶことになる。
運ぶ途中で背骨と会話をすることとなり、会話をしたことから、タバコを吸いたいという依頼に応じる。
が、このタバコを利用され運んでいたトラックから逃げられてしまう。
逃げられたことで、自分たちか殺されることを悟ったジョーが砧に背骨に成りすませと提案する。
成りすましている間に、背骨を探して捕まえるという計画を考えた。
ジョーの知り合いにパソコンオタクがいて闇の情報を入手している知り合いがいて、背骨の居場所がわかった。
その頃、逃げた背骨はボスの元に行き、裏切られたことを伝えるが、背骨はボスからも見きりをつけられていることが分かり、その場でボスを含めて殺人を行う。
その後、ジョーが現れ、対決することに。
ジョーが背骨を倒し、生きているまま連れていこうとするが、組長の奥さんが背骨を殺害する。
そこで、今回の件を裏で操っていたのが自分であることを打ち明ける。
背骨に成りすましていた砧は組の者から拷問を受けていたが、ジョーから言われた
「覚悟を決めろ砧」
といわれたことで、大事な時にいつも逃げていた過去に決別するように、逃げることなく覚悟を決め、ジョーから渡されていた拳銃で相手に立ち向かった。
ジョーが到着すると同じタイミングで戦い終わった砧と出会うことができ、逃げ出すことに成功する。
その後、背骨を埋葬して、ジョーから、背骨から砧への最後の言葉を聞かされた。
最後に「お前はこの世界に住む人間じゃねぇ」というジョーの言葉とともに、クビを言い渡され、退職金を受け取り、運送屋を辞めることとなった。
「スマグラー」の登場人物
砧涼介(きぬたりょうすけ)
役者を目指していたが役者になることを断念した24歳のフリーター。自堕落な生活を送っており借金の返済のために運びやのバイトをやることになり、そこでジョーと知り合う。
花園丈(はなぞのじょう)
「ジョー」と呼ばれている密輸専門の運送屋で裏社会の仕事をしている34歳。バイトでやってきた砧のことを気にしている。
背骨(せぼね)/李銀亭(リウヒョン)
スーハイバンと呼ばれる組織に所属している暗殺者で25歳。背骨に添って背骨の刺青があり、ヌンチャクの使い手。
暗殺者ではあるが、死ぬことを怖れている。
内臓(ないぞう)/李安煕(リアンヒ)
背骨と同じようにスーハイバンに所属している暗殺者で29歳。背骨と組んで仕事をしているが、背骨に大きな顔をされることを疎ましく思い、仲が良いわけではない。
児玉ちはる
児玉組長の妻で18歳。児玉組の組長を殺害した背骨が捕まり、護送されることになる。この依頼をしたのがちはるだが、背骨の護送に同行する。夫である児玉春治が殺されたため組を取り仕切ることになる
「スマグラー」の感想
読み終わった後に何かすっきりとする感覚を持つことができたマンガです。
すっきりとした感覚があったのは「覚悟」をもって、仲間の信頼の期待に応えようとした行動があり、物事をやりきった姿が描かれていたからだと思います。
このような成功体験が人を前向きにして、今後の人生で背中を押してくれるようなことに繋がってくるのではないかと感じました。
1巻で完結のため、すぐに読めてしまう漫画であり、ホラー系などのジャンルが苦手な方でも比較的とっつきやすマンガかと思いました。