ブルージャイアントシュプリーム(BLUE GIANT SUPREME)の11巻のあらすじや内容をまとめています。
10巻でロックフェスに出場し、ロックフェスにも関わらずジャズの演奏で観客を圧倒したナンバーファイブのメンバーである主人公の宮本大(みやもとだい)、ハンナ、ブルーノ、ラファエルの4人。
2枚目のアルバムもリリースして、ファンも順調に増えているが、大は新しい音楽をやりたいという思いも沸き起こり、解散を考え出していた。
そんなタイミングで、ヨーロッパ最大級のジャズフェスティバルである「ノースシ―ジャズフェスティバル」への出演も決まった。
ただ、解散を考え出している大はこのまま、自分の気持ちをメンバーに隠したままで演奏することはできないとおもっているが・・・
そんな大がどのように、ノースシ―ジャズフェスティバルに臨むのか、そして、どのような演奏を見せるのか?という内容が描かれているのが、ブルージャイアントシュプリームの11巻です。
以降はネタバレの内容があります。
ブルージャイアントシュプリーム(BLUE GIANT SUPREME)の11巻のあらすじ
ブルージャイアントシュプリームの11巻は、ブルーノが他のバンドに呼ばれてセッションするところから始まる。
下手だと思っていたトランぺッターにソロを長く演奏させ、ポテンシャルが発揮できるように促したり、ソロを演奏すれば、あっという間に観客を魅了してしまう姿をアーサー・ウッドさんに見せた。
その後、デンマークでのライブの話しになり、「ノースシ―ジャズフェスティバル」に参加がきまったものの、どのステージで演奏をするのか?アーサーさんからの連絡を待っている状況でした。
2枚目のアルバムを出して順調に売れていること、お客さんが増えており、バンドとして順風満帆の状態だが、
なんと、大は解散したいと思っている。
ただ、自分が言い出してメンバーを集めたこと、バンドも順調な今の状況では、解散したいとは言いづらいとも考え、悩んでいた。
そんなときに、アーサーさんから連絡があり、ノースシ―ジャズフェスティバルではメガステージと呼ばれる、最大規模のステージで演奏することが決まったとのこと。
ただ、ノースシ―ジャズフェスティバルの一番大きなステージでの演奏の前に解散すると伝えることは、バンドが空中分解しないか?などと、いろいろと考えてしまい、話をすることができない。
ただ、他の3人は最近の大の演奏が自分たちよりも飛び抜けていることを分かっており、解散を考えていることは分かっていた。
そこで、3人から大に話をしに行った。
まずは、ブルーノが今の状況を話しながら、自分たちは幸運だと伝え、その幸運を捨てようとしている大に、解散を許すことはできないと伝える。
一方、ハンナは「仕方ないと思う」と伝える。
あれだけ、抜きんでて演奏が強くなっている大の状態を理解していると伝える。
ラファエルは、ブルーノと同じように「自分たちは幸運だと思う」と伝える。ただ、ジャズバンドだから、ジャズは自由な音楽でソロを重んじるものでもあると伝える。
さらに、大の演奏が「ずいぶん上に行っている」と言う。
ハンナはそのことに対して「圧倒。大のプレーには押し倒されるくらいのモノを感じる」と。
ただ、ハンナもブルーノもラファエルも気持ちとしては解散したくないと大に伝える。
これに対して、大は、解散もしたくないこと、3人が好きなことを伝えるが、それよりも自分のプレーが好きだと。そして、新しい場所で新しい音に触れたいと伝える。
簡単には結論がでないが、大が「ノースシ―で勝ち、ヨーロッパ1になるような演奏をすること」
それが達成できたら解散するというということで結論がでた。
ノースシ―ジャズフェスティバルに向けて、いっそう練習に熱が入るが、相変わらず練習はお互いの主張ばかりでケンカになる。
ケンカになるのは、いつものことで相変わらずの状態で練習を続け、ノースシ―ジャズフェスティバルの日を迎える。
そして、演奏の順番が回ってくるが、会場にはロックフェスでナンバー5の演奏を見たロックファンも来ている。
いざ、演奏が始まるとあっという間に観客が引き込まれる。
そして、いっきに大のマックスのソロで前に出ていく。
次にブルーノのソロだが、鬼気迫る演奏で、ハンナのソロに繋げていく。
ハンナも今まで以上の演奏をして、ラファエルのソロに。そこから、さらに大のソロに戻るが、演奏を聴いている大は3人の考えていることが、手に取るように分かる。
他のメンバーも次の演奏をどのようにつなげていくのを考えながら、ソロを展開していく。
また、大のソロになるが、聴いている人にも解散することが伝わるような演奏をしていく。
3人も大の演奏を聴きながら、自然と涙が出てくるが、大の気持ちを尊重して演奏していく。
さらに、観客の中にも涙を流す人もいて、大たちの解散をかけた演奏が見ている人にも伝わっていた。
そして、解散前の最後のライブをノルウェーで行った3人であった。
3人でのライブが終わった後に3日間のオフがあったが、ガブリエルも含めた5人でノルウェーを観光した。
その途中でラファエルから、3人でナンバー5を続けてもよいか?と相談を持ち掛けられた。
それは良い案だと思ったが、一人足りないと考えた大は、アーニーに連絡してみた。
アーニーからは考えておくと言われた大は、そのことを3人に伝えて、ブルージャイアントシュプリームが完結です。
ブルージャイアントシュプリーム(BLUE GIANT SUPREME)の11巻の感想
ついに、ブルージャイアントの欧州編である「BLUE GIANT SUPREME」が完結してしまうという気持ちで読み進めた11巻です。
新しい場所で新しい音に触れたいという想いが強くなっていること、その気持ちからナンバーファイブの解散を考えている大。
グループが順調に進化している中で、このよううな気持ちになるのは、やはり世界一のジャズプレイヤーになるという確固たる目標があるからだと感じました。
あくまでも世界一を目指しているからこそ、現状に満足せずに、常に前に進もうとしている大のことを周りのメンバーも理解しているからこそ、ノースシ―ジャズフェスティバルでの見る者にも感動が伝わる演奏に繋がったかと思います。
ただ、他のメンバーは解散を選ぶのではなく、3人で続けることを選びます。
そして、大は自分が抜ける代わりに、アーニーがナンバーファイブのサックスプレイヤーとして演奏してもらえないかとアーニーにお願いをするところは、お互いに力を認め合っているからだと思いました。
音楽を通じて、新しくできた繋がりが新しい可能性を広げていくという点がブルージャイアントシュプリームの魅力であると思っています。
ヨーロッパでの活躍はこれで完結しますが、この続きは、「ブルージャイアントエクスプローラー(BLUE GIANT EXPLORER)」で展開されます。
いよいよアメリカでの挑戦することを決めた大がアメリカに訪れたところから始まる「ブルージャイアントエクスプローラー(BLUE GIANT EXPLORER)」に続きます。