押切蓮介さんのホラー漫画『サユリ』の感想(ネタバレあり)

漫画(マンガ)
押切蓮介さんのホラー漫画『サユリ』の感想(ネタバレあり)

「サユリ」は、自宅に取り憑いていた悪霊によって家族に次々と不幸が起こっていき、その様子を描写した絵から恐怖感を感じてしまうホラー漫画です。

ただ、途中からのストーリー展開が全く予想しなかったもので、怖さがあるものの読み終わったときに、恐怖感だけが残るというよりも何か納得して、そうだよねと共感して読み終わることができるホラー漫画で、いくつかのホラー漫画を描いている押切蓮介さんの作品です。

ホラー漫画って読んでみたいけれども怖さが残ってしまうと思っている方など、少し興味はあるけれども怖いだろうと考えているような方に特にオススメできるホラーまんがです。

アマゾンのキンドルアンリミテッドであれば無料で読むことができます。(2023年1月8日時点での情報のため、今後変更になる可能性があります)

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「サユリ」のあらすじ

夢のマイホームを購入して明るい未来が待っているかと思ったが、購入して早々にお父さんが心筋梗塞で亡くなり、お姉ちゃんも体調が優れない、おじいちゃんも突然、死にたくない!と叫び出すして、入院してしまった。

なぜ?と思っているが、さらに不幸が訪れる。
弟が急にいなくなってしまい、じいちゃんも退院して帰ってきたと思ったら、急に家のまで倒れてしまい、帰らぬ人になってしまった。

それだけでなく、お姉さん、さらには、お母さんまでも。。
というところまで進むのが、1巻。

そして、最後にこの不幸を引き起こしているであろうものの姿が。。
絵も恐怖心を煽るように書かれており、そこまで、不幸に不幸を重ねるの?と、思うほど次々に不幸が起こってしまう。

2巻になると、ついにおばちゃんが始動。

無双といわれている由縁が分かります。

ホラー漫画ではあるものの、このおばあちゃんが発した力強い言葉を読むこと、そして、おばちゃんの起こした行動が予想をはるかに越えていた。

読み終わると、怖さだけではない、生きることの奥深さのようなものを感じることができるホラー漫画
まさか、おばちゃんがこんなに凄いとは。

あまり、書きすぎると読んだ時の発見が減ってしまうので、ここまでにしておきます。

2巻で読み終わるので、サクッと読めてしまえること、それでいて、ホラー漫画の怖さというかゾクゾク感を得られること、ただ、怖さだけでなく、読み終わった後のスッキリした感覚まで味わえることを考えると、ホラー漫画を読みたいなと思った時の最初の1冊としてオススメできるまんがだと思います。

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「サユリ」の登場人物

神木則雄(かみきのりお)
さゆりの主人公で神木家の長男。家族が亡くなる中、おばあちゃんとともに家に取りついている悪霊を追い払うために戦う

神木昭雄(かみきあきお)
神木家のお父さんで、夢のマイホームを購入するが、その後、体調を崩して亡くなってしまう。

神木正子(かみきまさこ)
神木家のお母さんで家族が亡くなる中で、その心労に耐えられずに命を絶つことを決めてしまう。

神木径子(かみきけいこ)
神木家の長女で則雄のお姉ちゃん。

神木俊(かみきしゅん)
神木家の次男で則雄の弟

神木章造(かみきしょうぞう)
神木家のおじいちゃん(則雄の祖父)、病院から退院してくるが、退院して自宅の玄関に向かって歩いている途中で倒れてしまう。

おばあちゃん
神木家のおばあちゃん(則雄の祖母)、最後まで名前が分からないままでしたが、物語の重要な人物。ボケてしまっていたが、2巻で昔のように気丈で怖かった状態に戻り、そこから則雄とともに悪霊に対抗するために行動をはじめる。

住田奈緒(すみたなお)
霊感のある女の子で則雄の同級生。則雄に女の人の霊がついていることを伝える

九城小百合(くじょうさゆり)
家に取りついていた悪霊の正体。

「サユリ」の感想

せっかくマイホームを購入したのに、次々と家族に不幸が訪れてしまうとは!という驚きと、その様子を描いている絵から恐怖を感じてしまいます。

特に、白目の人の描画から怖さを感じてしまいました。

1巻では怖さしかないのですが、2巻になると急展開で話しが進んでいきます。

まわりの人から「おはらいをした方がいいって・・・ 忠告しに来てあげたのに・・・」

と言われるものの、その言葉に対して、おばあちゃんが「祓って済ませるつもりはねえ」

と、白目をぬきながら、会話するシーンからの展開が「サユリ」のマンガの見どころです。

まさか、読み終わるときに恐怖感以外の感情が生まれているとは思いもよりませんでした。

すっきりとした感覚とおばあちゃんが則雄に伝えていた生きることについての部分に共感して読み終わることができました。

この点でも、ホラー漫画を初めて読もうと思っている方や、面白い「まんが」がないかと思っている方に読んでもらいたいと思った作品でした。

「サユリ」の単行本情報について

サユリ(1)

サユリ(1)

  • 作者:押切蓮介
  • 出版社:幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2010年09月

完全版との違い

「サユリ」ですが、アマゾンで調べていると「サユリ 完全版」がありました。
単行本の内容を1冊の本にまとめた書籍のようです。

「サユリ 完全版」については、アマゾンではコミックのみとなっており電子書籍はありませんでした。

押切蓮介さんの他のホラー漫画は以下の記事にもあります。

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