『ブルージャイアント』(7巻と8巻)のあらすじと感想(ネタバレあり)

『ブルージャイアント』(7巻と8巻)の感想(ネタバレあり) 動画配信

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の7巻と8巻の内容をまとめています。

宮本大(みやもとだい)・沢辺雪祈(さわべゆきのり)・玉田俊二(たまだしゅんじ)の3人は「JASS」とトリオを結成し、ライブを行っても徐々にファンを増やしていっている。

3人が10代のうちに日本最高のジャズクラブである「ソーブルー」での演奏を目指し、そのためにできることをやっていく。

何とか、ソーブルーの支配人である平さんに演奏を聴いてもらう機会ができたが、結果は思いもよらないものであった。

雪祈がカベにぶち当たってしまい自分の演奏に迷いが生じる。カベを破ることができるのか?という内容が7巻と8巻で描かれている。

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の7巻と8巻のあらすじ

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の7巻と8巻のあらすじは以下のとおりです。

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の7巻のあらすじ

ジャズピアニストの川喜田さんが「JASS」の演奏を聴きに来てくれたが、その演奏で心を動かされた川喜田さんが飛び入りで一緒に演奏することになる。

大の演奏に「ちと・・・まいったわ」と言わせるほど、すごさを実感したのであった。

そのためか、SNSで「JASS」の演奏についてつぶやいていた。

この効果は分からないがライブを開催しても徐々にお客さんが集まるようになる。
(と言っても20人くらいではあるが・・・)

ただ、20人くらいもお客さんを集めることができると、ライブを開催したお店からギャラとして3人に3万円が支払われた。

雪祈が3人で3万円のため、ひとり1万円を渡そうとするが、玉田は

「オレはいんね。」
「客はお前ら二人を観に来てるし、第一・・・ オレはまだそんなレベルじゃねえし」

と断ろうとするが、大は

「それは違うべ」
「お前がいっから、オレも雪祈も思い切りやれんだべ。」と伝え

雪祈は

「上手くなる気あんの?」
「もっともっと、上手くなる気あんの?」と伝える。

こんな感じで三人の関係性が分かるようなやりとりが行われている。

このあと、まんがはそれぞれがどのようにギャラを使ったのか?が描かれているが、お世話になっている方へのプレゼントを贈るという、3人とも同じ行動をとっていた。

この後の話しはクライマックスに向けての話しの導入部分になっていく。

雪祈は川喜田さんの自宅に訪れ「ソーブルー」と呼ばれる日本の最高の場所で演奏できるか?を聞きに行く。

どうしても10代でソーブルーのステージに立ちたいと思っている雪祈。

10代の残りの時間が少ないこともあり、川喜田さんに、何とか方法がないか?と聞きに行く。

ただ、川喜田さんもその話には

「そりゃナメすぎだぞ、沢辺」と伝え

「階段を一段上がるためにオレのとこに来たなら分かる」
「だがお前が言ってるのは百段とびだぞ。ナメた考えだろ。違うか?」と伝える。

ただ、雪祈も引き下がらずに、自分の高校の野球部の話を引き合いに出しながら

「中学の時に母に連れられ「ソーブルー」に行った日からずっと、今日も・・・今も憧れています」
「ナメたことは、一度もありません」と伝える。

雪祈の覚悟が分かった川喜田さんはソーブルーの平という人に話をしておくと伝えた。

その平さんから連絡があり、「JASS」の演奏を聴いてくれることになる。

雪祈は大や玉田には、ソーブルーの人が来るとは知らずにいつもどおりの演奏をする。

実際に自分たちの演奏を聴いた平さんに感想を聞くことができたが、雪祈の演奏については

「全然ダメだ。小手先の技術の連続。鼻につくピアノ。」

さらに

「君のピアノはつまらない。」と伝え

さらに

「全力で自分をさらけ出す、それがソロだろ。」
「内臓をひっくり返すくらい自分をさらけ出すのがソロだろ。君はソロができないのか?」

と伝え、最後は

「初対面の人間に「はじめまして」も言えない。川喜田さんを頼りウチにオファーを求める卑しさ。
謙虚さのカケラもない、君の出す雰囲気。音楽をナメた君の態度、ニヤついて君の顔、正直二度と見たくないな。」

とまで言われ、そのまま平さんはかえってしまう。

ただ、雪祈はこの言葉を思い出しながら

「でもさ・・・普通いうか?」
「あそこまで、言ってくれるか?」
「あの人、いい人だな・・・」

とソーブルーのお店の前でつぶやく所で7巻が終わる。

BLUE GIANT(7)

BLUE GIANT(7)

  • 作者:石塚真一
  • 出版社:小学館
  • 発売日: 2015年11月30日頃

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の8巻のあらすじ

7巻の最後で平さんにソロのことを指摘された雪祈の話しから8巻が始まるが、大に自分のソロのことをどう思うか?と聞いたが、大は

「お前、ヤバイな」
「ヤバイどこか、話になんねえわ。」と

最後は

「そもそも悩むこと自体おかしいだろ?」
「お前に悩む資格あんの?悩んでる時間あんすか?ねぇ。」と

くだらない悩みを相談するな!という対応をする

その後、

自分の態度を見直し、ソロの練習をするために「TAKE TWO」に行き、必死にソロの練習をする。

この後、話が平さんの話に。

ソーブルーの支配人である平さんはソーブルーで演奏する海外の大物に対して、昔のような迫力が感じられないと思っていた。
(平さんの話しは、ソーブルーでの演奏者にも新しい風を取り入れないと感じていることへの伏線になっているかと思います)

また、平さんがセミプロバンドのライブを聴いているときに、たまたま同じライブ会場に大がいることに気が付き、店の外に出たときに大に声をかけ、一緒に飲みに行くことに。(この時にはソーブルーの支配人であることは伝えず、JASSの演奏を見たので一杯おごらせてほしいと伝えた)

二人で飲んでいるときに、平さんが雪祈のことを気にかけて聞くと、その時に大は雪祈は壁にぶち当たっていること、カベを破れなかったら終わりだと伝えて、

さらに

「ジャズは一生同じメンバーで演るものじゃない。組む人間はどんどん変わっていくものです」と伝えたうえで

「でも、雪祈は破る。まあ、破るでしょうね」と伝える。

大は雪祈がカベをぶち破れると思っている方こそ、ある日のライブで普段であれば、雪祈のソロが終わるタイミングであるが

あえて、雪祈のソロを終わらせずに、ソロを続けるように促す。それに答える雪祈だが、これで終わりだと思ったタイミングで

さらに、大がソロを促す。

そこで見事に演奏しきった雪祈は何かをつかんだような感じになる。

次に、玉田の話しに、大と雪祈がすごすぎて自分が前に出ようとしなかった玉田がついに、二人にソロを叩くから聴いてくれ!と頼む。

ただ、その場面では結果がどうなったかまでは書かれていない。

8巻の最後にJASSにジャズフェス出場の誘いがあったと雪祈が大と玉田に伝える。

小規模のジャズフェスだが参加者にテレビにも出演しているジャズピアニストのいるバンドも参加しており、そのバンドがトリで、JASSはその前に演奏することも決まっていることに。

BLUE GIANT(8)

BLUE GIANT(8)

  • 作者:石塚 真一
  • 出版社:小学館
  • 発売日: 2016年03月30日

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の7巻と8巻に登場する人物

宮本大(みやもとだい)

世界一のジャズプレイヤーを目指すブルージャイアントの主人公。

沢辺雪祈(さわべゆきのり)

4歳からピアノを始めた大と同じ歳のピアニスト。その技術は確かなものだが、やや性格に難あり

玉田俊二(たまだしゅんじ)

大の高校の同級生。東京の学校に進学する。玉田の家に居候として大が住みついている。大のサックスに影響を受けてドラムを始めることに。

川喜田さん

ジャズギターリストで高校生だった雪祈の演奏を聴いており、自身のバンドメンバーとして雪祈を勧誘していた。

平さん

日本一のジャズクラブであるソーブルーの支配人。厳しいことをいうがJASSを応援している。

アキコさん

昔、ジャズシンガーとして歌を歌っていた過去を持つジャズバー「TAKE TWO」のママ。お店を練習場として大たちに貸している。

ブルージャイアント(BLUE GIANT)の感想

川喜田さんとの繋がりから、いろいろな人とのつながりができていくJASSの3人。

ライブのお客さんも増えてきており、ファンが増えている実感も得ている。

ソーブルーの支配人である平さんに自分たちの演奏を聴いてもらえるが、雪祈のソロが全然ダメだといわれる。

ダメだというだけではなく、雪祈の他人への接し方についても指摘をされ、ボロクソに言われる雪祈。

初対面でそこまで言うのか?という点が気になったが、その理由は9巻で明かされることになる。

期待の裏返しだが、その言葉をそのまま受け入れた雪祈を見ると、ジャズが本当に好きなんだということが分かる。最初は、嫌な奴だという印象を受けていたが、この姿をみることで雪祈の印象も変わってくる。

指摘してくれる人の存在というものがどれだけありがたいかということが分かる。

必死にもがきながら演奏に磨きをかけていく雪祈。雪祈ならカベを破ると信じる大。厳しくもあり、信頼でもある大の言動、それにこたえようとする雪祈。何とか二人に追いつこうとしている玉田の様子に引き込まれてしまうブルージャイアントの7巻と8巻でした。

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